KENKO 7x18 単眼鏡のレビュー
双眼鏡にハマりこんだ時、じゃあ単眼鏡ってどんな感じなんだろう……と思って購入したのがこちらの単眼鏡です。
またしてもケンコー製。
最初に購入した双眼鏡がケンコー製で、しかもコスパの良い品だったので、それに釣られて買っちゃった感じなのですが、なんやかんやで格安価格帯でそれなりのものを探すとなると、ケンコーが強い気がします。
昔ケンコーはかなり粗悪な商品を出していて、アンチな人もいたようですが、今は普通に良い商品を出してますしね。
Kenko 単眼鏡 7×18 7倍 18口径 対物フォーカスタイプ 軽量・コンパクト 100882
- 出版社/メーカー: ケンコー
- 発売日: 2010/06/28
- メディア: エレクトロニクス
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使って感じたのですが、単眼鏡と双眼鏡、結構違いますね……。
単眼鏡だと双眼鏡が持っている立体感が無く、平面の写真をべたっと見ている感じになります。(片目で見ているのですから、当たり前ですが……)
また、片目だけで見るとむちゃくちゃ疲れます……。
私の場合、特に左目で見るのが弱いらしく、左目だけを使っていると、なぜだか涙が出てきます。……左目ドライアイか……?
以下、それらを含めて簡単なレビューを。
・単眼鏡は小さくて軽い。
・双眼鏡のひとみを見ると、隣にbk7プリズムらしい三日月形の漏光が見える。しかも、結構ひとみに近い。これがゴーストを発生させる原因っぽい。
・双眼鏡と大きく違うのは立体感。単眼鏡で見るとかなり平面でペラい。
・良像範囲は狭い。とは言え、意識せずに普通に見ている分には大丈夫。
・お安いダハプリズムなので、正直見えは良くない。ガラスの向こうを見ている感じ。ほんのわずかぼやっとしている感じ。解像度は低い。
・対物レンズ側から見ると、ダハ稜線らしきものが見える。(なるほどー……これが噂のダハ稜線か……と、感心しながら見てました)
・最短合焦距離が3mなので、美術館や博物館での利用は微妙。と言うか、あまり意味なし。近くにやってきたスズメをアップで見るくらいしか使えてない。
・夜は使い物にならない。遠くは見れるが暗いし、不明瞭。
・天体観測は徹底的に面白くない……。
トータルとしては、オススメできません。
私と単眼鏡との相性の悪さを差っ引いても、そんなに良い品とも思えません。こういったレンズ類で極めて重要だと思われる見え味の良し悪しの部分で、あまり良くない……と思ってしまいますので。1000円を切っている値段なりの見え味しかありません。(もしかしたら、1000円で各社に単眼鏡を作ってもらったら、このケンコー製の7x18こそが素晴らしい出来栄えなのかもですが……)
もっと良い単眼鏡なら、素敵な体験ができるかもですが。
単眼鏡ってどんなもの……? という知識欲から実物を手にしてみたい人にはオススメします。
なお、この商品を単眼鏡としてではなく、違った世界をレンズとプリズムを通して見れる道具、として捕らえるなら面白い味があると思います。
私の場合、この単眼鏡を昼間に覗いた時に、枠外に見える虹色の光が気に入っています。逆光時、極端に斜めから覗き込むと、視界の外側の端に、虹色の光が僅かにきらめくのですが、これがまた綺麗なのです。(おそらく、質の高くないダハ故に見える漏光が生み出す光だと思います)
時々万華鏡代わりに楽しんでます。
いえ、本当……。
嫌味ではなく。